ここ数年、新幹線の回数券はどんどん縮小方向に向かっています。
回数券は6枚セットが基本で普通車の自由席と指定席、グリーン車向けの3種類があります。2021年3月に山陽新幹線を含む46区間の販売が停止され、2022年3月には、東京―新大阪間の指定席とグリーン車の回数券がすべて廃止されます。
ただ、新幹線回数券がなくなっても利用者はあまり困らない、というのが正直なところです。
目次(好きなところから読める!)
東海道・山陽新幹線の回数券は縮小へ
JR各社は、本格的に新幹線の回数券廃止に取り組んでいます。
新幹線のネット予約「エクスプレス予約」「スマートEX」の普及に伴い、回数券の利用者が年々減少していることが背景にあります。
2021年3月31に新幹線回数券を大幅削減
2021年3月31日、JR東海とJR西日本は、東海道・山陽新幹線の「新幹線回数券」の一部区間の設定の販売を終了しました。
廃止されたのは、「グリーン車用」が3区間、「普通車指定席用」が18区間、「普通車自由席用」が65区間です。合計86区間で、東京ー大阪、東京ー名古屋などの主要区間は販売継続されました。
JR東日本・JR九州は回数券を全撤廃
JR東日本では、2021年6月に新幹線回数券を全撤廃。東京~仙台、新潟といった主要区間の新幹線回数券も姿を消します。
また、JR九州の九州新幹線でも、回数券の一種である「九州新幹線2枚きっぷ」が、2021年3月31日を以て全て廃止されました。
2022年3月に東海道新幹線は大幅縮小&主要区間も撤廃
2022年3月には、東海道新幹線の「東京―新大阪」「東京―名古屋」などの主要区間の回数券の販売も終了します。
利用者の多い主要区間の回数券撤廃
「ここは無くらならないだろう」と考えられていた主要区間の回数券もなくなります。
- 東京 ー 名古屋
- 東京 ー 米原
- 東京 ー 京都
- 東京 ー 新大阪
- 新横浜 ー 名古屋
- 新横浜 ー 京都
- 新横浜 ー 新大阪
- 名古屋 ー 京都
- 名古屋 ー 新大阪
回数券の安さのメリットがなくなりつつある
回数券の需要が減っているのは、安さのメリットが薄れているからです。
JR全区間において、ネットで回数券より安いチケットがいくらでもあります。
例えば東海道・山陽新幹線の「EX予約」なら、東京―名古屋の指定席は片道1万310円、東京―新大阪は同1万3620円で、回数券より300円前後安い。指定席利用者の半数近くがネットで購入しています。
山陽新幹線の回数券はまだ存続するも…
回数券縮小の流れの中にあって、山陽新幹線だけはまだ主要区間(博多ー大阪、大阪ー広島など)の回数券廃止は発表されていません。
今後廃止される可能性は高いでしょう。
回数券は他の格安チケットで代替できる
ただ、回数券がなくなっても利用者はそれほど困りません。
「回数券=安いきっぷ」と思っているのは古い世代の人だけです。今の現役世代は回数券よりネット予約で安くなることを知っていますので、そもそも回数券を使っていません。
ネットの旅行代理店各社から山陽新幹線の格安チケットがたくさんでていますので、安さを求める人はすでにそれらを利用しています。
新幹線回数券より安いきっぷを賢く使おう
当日JR窓口や金券ショップをまわって回数券を買うのではなく、ネットで格安チケットを予約しておくのが時間とお金の節約になってスマートです。
回数券より「バリ得こだま」がはるかに安い
山陽新幹線なら、回数券利用よりバリ得こだまの方が圧倒的に格安です。
ちなみに新幹線回数券の料金は、
- 博多 ー 新大阪:13,520円
- 博多 ー 新大阪:7,500円
回数券と比べて平均40〜50%安いです。山陽新幹線の他の区間も同様に安いです。
- 博多 ー 新大阪:7,500円
- 博多 ー 広島 :5,700円
- 岡山 ー 新大阪:4,300円
予約は前日までOK。チケットは駅で受け取れるので、格安かつ使いやすい方法です。
宿泊+新幹線なら回数券より「新幹線パック」
宿泊有りの場合も、回数券は全くお得ではありません。
新幹線パックを利用すれば、山陽新幹線は格安になります。
- 博多 ー 新大阪:往復18,000円
※往復の新幹線チケット+宿代
回数券で博多ー新大阪を往復すると27,040円です。
新幹線パックも予約は前日までOK。チケットは駅で受け取れます。